農作業メモ

水稲
白未熟粒や胴割粒が発生しないよう適切な水管理を行いましょう!!
 コシヒカリの出穂期は7月31日頃となり、生育がかなり早まっていることから生育状況を確認し、基本防除を遅れずに実施しましょう。特に今年は、本田や雑草地のカメムシ類の発生が平年よりかなり多くなっています。
 また、出穂後は20日間の湛水管理を行い、稲体の活力維持やカドミウムの吸収抑制を図りましょう。

●品質を高める水管理
 水分不足の田んぼは白未熟粒や胴割粒の発生が多くなります。登熟期間は、水管理を徹底して元気な稲体を維持しましょう。
1. 出穂後20日間は稲の活力維持とカドミウム吸収抑制のために水を溜めたままにします。畦畔からの漏水がないか確認し、水尻はしっかり止めて水深は3センチ程度とし、田面が露出しないよう湛水状態を保ちましょう。
2.その後は『3日水を溜めて3日干す』間断かん水を続けて水分を適正にします。これは田んぼに酸素を供給する役割も果たしています。
3.フェーンや台風などが予想される場合は事前に入水しておきましょう。
4.落水はあまり早く始めると未熟粒の発生につながります。刈り取りの7日前以降から干すようにしましょう。

●カメムシ対策
 今年のカメムシ類の発生量は近年よりも多く、発生密度も高くなっています。アカヒゲホソミドリカスミカメやアカスジカスミカメが多くなっていることから斑点米の発生防止のため、基本防除を確実に実施しましょう。
 早生品種は割れ籾の発生が懸念されるので傾穂期の防除を徹底しましょう。

●適期での刈り取りを
 早刈りは青米が多くなり、乾燥ムラの原因になる一方、刈り遅れは玄米の光沢が悪く、胴割れも多くなり、等級が落ちやすくなります。
 良質な米にするためには、適期内に刈り終えることが重要です。刈り取りの適期は全籾の85~90%が黄化した(熟した)頃といわれ、品質や食味も良いとされています。(※高温条件下では籾黄化率80%で刈り取りを開始しましょう。)
 天候や圃場の生育状況を把握し、農作業特報や各地区に掲示される適期刈取表示票を参考にして、刈取日を決めてください。
 また、刈り取る量を乾燥機の能力に見合った分に調整して、生籾を乾燥待ちにさせないことも大切です。

●事前点検でゆとりの作業
 作業当日に「故障で困った!」にならないよう、事前にコンバインやグレンコンテナ、乾燥機などの点検をしておきましょう。
乾燥機の掃除は念入りに
 1年ぶりに作動させる乾燥機には思いもよらぬゴミやほこり、ねずみの糞が付着していることがあります。異物混入防止のため、掃除は細かいところまで念入りに行いましょう。
刈り取り作業
 刈り取り作業は、つゆが落ちて籾がさらさらになってから開始しましょう。ぬれた状態で刈り始めると、脱プ米や肌ズレ米などの原因になります。
  刈り取り前には種を持つ雑草(クサネムなど)を田んぼから除去し、異物混入を防ぎましょう。特に倒伏した田んぼは石・砂を巻き込む可能性が高いので注意してください。

別扱いで高品質に
 水口や水尻の少し青めの稲や倒伏した部分、変色や斑点が見られる稲は、刈り取りから調製まで別扱いにし、被害のない籾と混合しないようにしましょう。
乾燥調製
 刈ったらすみやかに乾燥機へ入れ、送風してください。刈り取った籾をそのまま放置すると、籾自身の熱と水分でヤケ米になります。
 乾燥機へ入れたあとは送風循環機能を使うなどして急激な乾燥をしないようにしましょう。特に外気温が高い日は、乾燥温度を下げるなどしてください。
 停止水分は、青米の混入率で決定してください。初期水分が25%以上と高い場合は、低い送風温度(45℃以下)で乾燥します。
 17%を切ったら15~20分間隔で、手動の水分計でこまめにチェックして14・5~15%の水分に仕上げましょう。


大豆
排水溝の再確認を

●かん水と排水

 開花期以降の水不足は、乾燥に弱い大豆の根粒菌の活性を低下させ、莢数の減少や100粒重の低下、ちりめんじわ粒の発生を助長します。
 開花期(7月中旬)から9月上旬頃に3日以上晴天が続いた場合は、土壌の乾き具合に応じて畦間かん水を実施しましょう。葉のしおれや裏返りなどの症状が出る前に早めに対応しましょう。
 かん水は、短時間で行い圃場全体に水が行き渡ったら水口を止めて速やかに排水します。スムーズな排水のために、排水溝の掘り下げや溝の連結を確認してください。
●病害虫防除
 基本防除で紫斑病や虫害の発生を防ぎましょう。薬剤は葉の裏や莢に10分かかるよう散布してください。
●難防除雑草
 難防除雑草の早期発見に努め、発見したら直ちに防除(手取り、除草剤散布)しましょう。※雑草の種子が出来る前に取りましょう。(マルバルコウ、マメアサガオ、アメリカアサガオ、イヌホオズキ類、ヒユ類等)
●ハダニの発生が見られたら
 ハダニによる葉の黄化が見られたら、発生状況に応じて防除しましょう。(ダニトロンフロアブル1000倍/150リットル収穫7日前まで)
●シュウレイに葉焼病の
 発生が見られたら Zボルドー(500倍/150リットル)を散布しましょう。




農作業時の安全確認を徹底しましょう
農作業事故を減少させるため、9月1日から10月31日までの2カ月間を農作業安全対策の重点期間として、「2016秋の農作業安全確認運動」を実施します。
 県内では7月24日にトラクター作業中の死亡事故が発生しております。農作業事故は他人事ではありません。
 下記のチェックシートを活用し、安全確認をしっかり行い、農作業事故防止に努めましょう。







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「みずほ」 No.507
平成28年8月
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