農作業メモ

水稲
溝掘りと中干しをしっかり行い、カメムシの生息地である畦畔や雑草地の草刈りを行いましょう。

今は「中干し」期間中です。まだ干していない圃場は早急に実施しましょう。
●中干し仕上がりの目安
 中干しは田植え後1カ月頃を目安に土壌条件や生育状況に応じて行いましょう。中干しは5~7日間程度行い、田面に小さなひび割れが入り、足が沈まない程度まで干しましょう。
 生育状態や田の乾湿、土壌の深さ、転作跡田など条件に合わせて加減することが大切です。干し過ぎは根に障害を与えるので注意が必要です。
●エスアイ加里特号の施用
 6月20日頃より、エスアイ加里特号を10アールあたり10~15キロ施用します。
 施用後2~3日は水を溜めたままにしてください。
 根の活力を高めて下葉の枯れ上がりを防ぐ役割があります。特に1発肥料を使用している場合、カリが不足しやすいので必ず施用しましょう。
●直播栽培田の防除と施肥
 中干し終了後すぐに、葉いもちの防除のため、オリゼメート1キロ粒剤を10アールあたり1袋散布します。
 肥料は太陽のめぐみを10アールあたり1袋(20キロ)を施します。
●間断かん水
 中干し後は間断かん水を実施しましょう。最高分げつ期(6月下旬)以降は、新しい根の発生が少なくなることから、間断かん水で根に空気と水分を補給しましょう。乾きやすい水田は『1日たん水・2~3日落水』、乾きにくい水田は『1日たん水・3~4日落水』が目安となります。たっぷり水を入れ、さっと落水、強い田干しをしないことがポイントです。
 なお、水はけのための溝は排水口に確実につながるよう、こまめに手直ししましょう。
●草刈りの実施
 今年は、越冬後のカメムシが前年よりも多くなっており、畦畔や圃場周辺の雑草地の草刈りを7月上旬までに済ませ、斑点米の原因となるカメムシの生息地をなくしましょう。特にイネ科雑草の穂にカメムシが生息しやすいのでしっかり刈りましょう。
・草刈運動期間
  7月1日(金)~10日(日)
・一斉草刈日
  7月2日(土)~3日(日)




大豆
培土作業をしっかりと行い、降雨の前後は排水溝の点検や手直しを行いましょう。
●培土(土よせ)
 培土作業には、排水の促進、根域の拡大、雑草の抑制、倒伏防止の効果があります。
 培土で根が成長するエリアを広げることは、倒伏防止、根粒菌の増加につながります。
 培土は2回実施します。まず1回目は本葉2~3葉期に子葉が埋まる程度、2回目は4~5葉期(1回目の約2週間後頃)に初生葉が埋まる程度まで培土しましょう。
 株元に土がかかっていないと水がたまって湿害になりますのでしっかりと株元まで土をかけることが重要です。
●排水対策
 生育量を確保するには、播種後3週間程度の排水対策が最も重要です。
 畝間に水がたまる圃場は湿害を受けて根の活力低下を招き、同時に、過湿によって雑草の発生も早くなります。培土作業でできた溝は額縁排水口に必ずつなげ、溝に水がたまらないようにしましょう。
 また、降雨後には水はけをチェックして、水が溜まる部分は傾斜の具合などを随時手直ししてください。
●補植
 株間が20センチ以上の欠株には、早めに補植をしてください。
 なお、欠株の原因が出芽不良なのか虫害なのかを素早く見極め、大豆栽培ごよみを参照し、その原因を取り除いてください。
●麦跡大豆の播種
 麦跡の大豆播種は梅雨入りの直前・直後になりやすいので、排水対策を念入りに行い、発芽時の湿害防止に努めてください。また、播種時期が6月下旬となる場合は、播種量を増やし苗立ち数を確保しましょう。
●雑草対策
 雑草が大きくなる前に培土を実施し、大きくなった雑草は随時手で抜き取ってください。畦畔は早めに刈り取るなどの対策をとり、雑草の種子を圃場に落下させないようにしましょう。
 除草剤を使う場合は、別表を参考に効果的な剤を選んでください。
 なお、除草剤を使う際は周辺作物等に飛散しないよう十分注意が必要です。
●帰化雑草類について
 圃場内にヒユ類、イヌホオズキ類、アサガオ類等の雑草が問題となっています。これらの多くは除草剤が効きにくいので侵入初期の対策が肝心です。帰化雑草類を発見したら直ちに抜き取り圃場外で適切に処理しましょう。



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「みずほ」 No.505
平成28年6月
発行:黒部市農業協同組合
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